「船にはあと5、6個詰める。荷を調べる警官は買収済みだ」
「じゃあそれで。もう少し此処はいけるんだろ?」
「11月までが限度だろう。それを過ぎると取り締まりが厳しくなる」
「どこの国でも同じだね………やだやだ年末調整」
「それぐらいケツ叩かねぇと、色々な。ウチもやるか?」
「やだよそんなケチくさい」
「ところでツナ」
「ほい」
「女と切れたんだって?」


沈黙が痛い。


「えー………その件に関しましてはですねー…」
「そのツラは何事だと怒鳴りつけてやろうかと思ったんだが。女じゃしょうがねえよなァ」
「ははは、ははははは」
「のくせ、ニヤニヤしまらない薄笑いなんぞ浮かべて随分機嫌が良さそうだ」
「そ、そう?でもない、よ?」


やだな俺顔に出ちゃってるのかな。
ツナは慌ててむにーと頬を引き延ばし、気合いを入れた。
すぐ側から見下ろされている、その厳しい視線を感じる。頬がじんじんする。腫れてるせいじゃない抓ったせいでもないリボーンがそんなに睨むからいけないんだアワワ。そういや最初からリボーンは俺たちが………こうなるのを良く思ってなかったみたいだし、まあ当然か。あんまり外聞良くないから秘密にしないといけないし、跡継ぎ問題とか、頭悩ませんのうわあコイツじゃん!
かなりヤベー!殺されるー!!


「ツナ」
「はいっ!」
「一つ言っておく」


細い、少年らしいまっすぐな指がツナの顎にかかる。
クイと上向けられたその真正面から漆黒の双眸が冷然と此方を見据えていた―――と思ったら、ふっと見えなくなった。

消えた?
わけないし。としたら、なんか、今、口にやらかいもんがぬるっと。
え?


「テメーは俺が仕込んだ。っつーことは」
「………っつーことは?」
「半分は、いや、10分の7ぐらいは俺のモンだってことこの空頭にたたっこんどけ」
「はい………えええええ?!」


2005.9.16 up


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