痴話喧嘩

 

「辞めろ。金欲しいならやる」
最中にそんな事言われると、本当に困る。普通ならなんでだよ俺の勝手って言い返せるのに、中に埋まった太いのが邪魔して上手く喋れない。
「や…」
仕方ないから首を振る、チッって苛立ったような舌打ちの音がしてぐらんと腰が揺れる。あひい、って変な声が出た。こんなに痛いのに気持ちいいのだろうか俺の身体。
絶対おかしい。こいつのせい。
「オヤジに犯られて撮られるのと、」
「…おまえにヤられて怒られるんじゃ、大体同じだろー……」
オトコづらすんなって言ってやりゃあいいのかな。
でもそんな台詞ドラマの中だけだと思ってるし、大体俺のポリシーに反する。それにされてもいいやって思う気持ちも確かにある。
なーんも興味アリマセンな顔で済ましてるコイツ見ると、時々キュウッと首締めたくなるから。
「………生意気」
背面座位からバックへ、またこの体勢もう飽きた。せめて今度はもっと違うのがいい………
思いが通じた訳じゃないだろうが、千種は俺の足を一本抱え上げて深く腰を入れた。
「ふぐうっ」
深い。痛い。きもちいい。
引き延ばされた快感を味わう為に俺は仰け反ってハアッと息を吐いて、腕に頭を押しつけて後ろを見る。眼鏡の奥からじっと俺の首らへんを見てた視線が戸惑ってうろつく、チャンス。
「…なぁ、い、だろ………気にしなくていいっての…お前に関係無いから」
目つきが変わる。一言も喋らない。
腰をがつがつ使われて頭が真っ白になる。骨が当たって痛い、その痛みさえたまらない。

これ使っちゃ駄目でしょう。
俺はますます意固地になって、唇を固く引き結んだ。絶対いうこときかない。


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