「オッケー!オレにおまかせよ沢田ちゃーんっ」
ヒョホッとか特異なリアクション付きでロンシャンが両手を上に上げひらひらさせる。
あいつかわんねえなあ。
呆れるを通り越しいっそ感心してしまうが、周りはそうではなかったようだ。


「くたばれトマゾォォッ!!」
まず獄寺がダイナマイトを投げつけた。

「まかせられねーよなァ!」
続いて山本が幅跳びの選手並みの跳躍力でジャンプをし、爆風を刀で斬り裂く。

「みんなくたばれ」
最終的にヒバリが更にその上を行き、トンファーで地面をまっぷたつに裂き割った。ロンシャンの爪先まで届いたその亀裂は彼を飲み込みはしなかった。代わりにツナのボンゴレの、幾人もの構成員が消えた。


「うわー…」
ポカアンと口を開ける無邪気なお顔のロンシャン君。彼は強運の持ち主なのだ。
既に人間業ではないヒバリの地裂斬撃を目の当たりにした特にツナは、その顔色を一気に青ざめさせへなへなとその場にへたりこむ。
「沢田ちゃんしっかり!」
友情に厚いロンシャンが駆け寄ると、部屋の殺気がいや増した。
「大丈夫?」
「ロンシャンこっち来ちゃ駄目だ殺されるぞ!」
「だってだって沢田ちゃんが」
「俺は大丈夫さほらピンピンしてるだろこのとーり!」
笑顔笑顔笑顔。
安心させるために、そしてこの場をおさめるためにひきつりまくった笑顔をご披露する。ロンシャンはいい奴なのでそれでも騙されてくれ、やたっ!と笑って

「じゃー2人の愛の巣に帰ろうかマイハニー!」

爆弾を落とした。




その威力もはやダイナマイトではきくまい………
一斉にトマゾVSボンゴレヴォーズの激化する周囲を見回しながらツナはそっと友人に謝罪をし、エールを送った。同じく事態を静観しているリボーンが珍しく相づちをうった。
「ごめんそれ俺のせい」
「そうだな」
「無事生き延びてくれ………!」
「どうかな」