パートナー

 

問題は最初に戻る。
人権とかめんどくさいこといっぱい言っちゃったけど要は、嫌なんだ。
お前にやられるのは………
お前に限らずだけど………

そんな真摯な気持ちでじっと見ていたら、何を勘違いしたのかムクムクはチューなぞしでかした。
「うわほえ!」
慌てて横っ面をはたいて避けると、よろけて傷ついた眼差しで見つめてくる。
「今のはお前が悪い」
「いたい…」
「話の流れをまるまる無視しやがったろ!」
「ご主人様のばか…」
可愛い女の子がやればグスンゴメンスマンの名場面だが、生憎俺より図体でかい男じゃな。
同情するより気持ち悪くなってくる。
「ばかでけっこう!この話おわりっ」
「ご主人様ぁ」
ぴとう、とくっつかれてトリハダがたった。
声が低い声が低い!ヤローだ!女の子じゃねえ!
「気持ちイイでしょ?」
「いっ…いや、う、ううん」
「うそつき」
後ろから手を回してもたれるような姿勢で耳元ではあっと息吐きながら喋る、その一つ一つがいかがわしい。
天然いかがわしい。
たまりかねて俺は叫んだ。
「だーっ、もう発情すんな!一人でコいてろ―――!!」
「こい、なんですって?」
「一人でシテろってこったよ!離せ!」





なんでこうなるんだ………
絶望にも似た暗い気持ちで壁に背を預け、一心不乱に×××。俺はアホか。アホなのか。
「なるほど〜」
少なくとも俺の目の前で食い入るように観察眼を向けているムクムクはアホだろう。
「こうすればいいんですねえ」
もー、もーヤダ。
一人でってどうするんですかできるんですかどうすればいいですかと矢継ぎ早に質問をしてきたムクムクに俺は言葉で説明できず、(できかねます!)仕方なく実践で示しているという…
はあ、頭が痛い。

動物的機能本能の問題ですともっともらしく言われて成る程と思った。
元々そういう目的メインで整えられた奴の能力値、あれだけのものが普通の生活してて収まるわけがないだろうなと納得したら、こんなことに。
「うっ、うっ、くっ………は」
ムクムクは回り込んでみたり、上から見たり下から見たりたまに手を出したり、やりたい放題観察している。
「僕もやってみようっと」
「じゃ、も………いい、よな」
「よくないです。わかんなくなっちゃいます」
「ひっ………」
見られているせいだろうか。
いつもより気分が盛り上がってしまい、困った。
「さいあく………」
本当に目の前で、すっかりその気なものを掴みだしてムクムクは俺の手真似をする。
視線にどことなく含みがあるような気がするのは気のせいだろうか?
薄く目を開けて表情を確かめようとすると、気がそれてふわっと生ぬるい快感が広がった。
「ほら、きっとここですよ」
「さわん………な!」
イきそびれたのを見抜いて、手を伸ばしてくる。
それを避けようと後ろに下がったら、尻がごつんと何かにあたってずきんときた。
「ひいぃっ」
「ご主人様かわいい…」
やっぱり!気のせいなんかじゃないぞ!!
慌てて手を外そうとしたけど、それを上から更におさえてぐっちゃぐっちゃと音をさせる器用な指。

ムクムク、お前はまごうことなき変態だ。ああそうだ!

「いやだっ…」
「クフフフ」
上機嫌で弄って、更に腰を突き出す。先端が触れ合って気持ち悪くて一瞬引いたのを、無理矢理ぐいと掴んで戻す強い腕。
「あ、あ………」
「たくさん気持ちよくなってくださいね」
ぐなりと体がしなる。ざらりとした舌が腹や胸を舐める。

これって結局いつものことの別プレイじゃない?!
我に返ったときは、既に遅かった。

「ふひゃぁっ」
「あはは、ご主人様面白い声」
上機嫌に笑うムクムクの綺麗な顔を睨み付けると、まだ合わさったままのがぴくりと大きくなった。目が、キラキラしてる。燃えてる。

勘弁してくれよー。


2005.12.29 up


next

文章top