STAR DUST
あの薬根の始末はどうつけるんだ、と思ったら。
解決方法は単純だった。朝一で部屋の扉がノックされ、顔を出すと一瞬びっくりされた後、部屋の隅にあるくぼみに薬湯が運び込まれてきた。
「おい、起きろコラ。風呂だぞ」
「んー…」
薬湯を運ぶのは、最初こそクランの逞しい男達だったが、次第に入れ替わるのが女ばかりになってきた。
どうやら毛皮の中身が異星人の男だと分かってしまったようだ。
隠しもしなかったから当たり前だが…
「起きないと頭から突っ込むぞ」
いつまで経っても布団から起きあがろうとしない小柄な体に声をかけると、ようやくむくりと起きあがった。
第一声がこれだ。
「うげえ、べたべたする………」
アンジェラスは最早完全に異種族であることを隠せないほど、容姿に変化が出てしまっていた。
「てめえ、電球みたいにピカついてやがるぞ」
「電球って…オイオイ」
薄くだが全身に光を帯び、目の色も金銀にちろちろと色を変えている。
最後に寝台を片付けていたクランの女性が、ぽかんとしたままそれを凝視していた。
「うわあ、やべえ、これまだ続いてンだよ。やっぱ男相手じゃ駄目かー」
「散々させといて…」
「ああっ、ホントだ腰いてーぞチクショー!」
最初に出会ったときの子供の面影は、最早皆無である。
それどころか年上かも知れぬ。
「痛いんだけど!」
「そーか」
「慰謝料、俺が貰う」
「そーか」
「………と思ったけど、俺、優しいから。オトナだからさー。この星脱出してテキトーに都会に下ろしてくれりゃー許してやるよ」
「なんでそんなに偉そうなんだお前は」
湯を跳ね散らかされてコロネロは派手に顔を顰めた。
2006.5.18 up
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