スクツナ夫婦もの

設定
ツナ→天然箱入り団地妻
スク→苦労の多いサラリーマン・暗殺団所属
ザンザス→社長
ベル→同僚
マーモン→同僚
山本→ツナの学友・野球選手
どっかのパイナッポー→生徒会長だった
バイオレンス番長→風紀委員長だった
シャマル→セクハラ医師

※この話のツナの性別ですが
"人妻"でございます。(体は男のイメージで書いてますねー)
どちらか片方に片寄ると色々支障が出てくるので、なんとなく読んでください。なんとな〜く。

 


 

夫婦の会話・メール編

 

玄関のゴミを細かく外へ掃き出した後、隅に纏めて袋に入れる。
「やっぱりチリトリ買わなきゃ駄目か………」
ツナは埃だらけになった左手を見て顔を顰めた。
先日うっかり割ってしまってから、うちの玄関なんて狭いじゃんと買い直してなかったら、こんな事に。
「ちょっと頼もうかな」
今頃旦那は会社の机に齧り付いているか、営業に出ている筈だ。
メールしても問題ないと判断したツナは埃だらけの手を洗ってからおもむろにポチポチやりだした。

『帰りにチリトリ買ってきて(T_T)百均のやつでいいから』

「………う゛ぉぉい」
なんで頼み事をしているのにこんな微妙な顔文字なんだぁ、とスクアーロは思ったが、そんな事にメールの文字数を費やすのもなんなので

『分かった』

とだけ返事を返しておく。すると5秒後ぐらいに、

『つまんない』

と返ってきた。
「つまんないじゃねーぞぉぉ…」
オレがこうして仕事をしているだろうが!
つーかお前もシンプル極まりない一言メール超絶得意だろうが!
しかし、愛妻家(自覚はない)の彼は

『了解だぜぇ〜ヾ(*≧∇゚)b』

と送ってみた。
「よし」
なにがよしなんだか分からないが、とりあえず義務は果たしたような心持ちだ。
その証拠にもうメールは来ない。
やっと仕事に集中できると長い髪をばさばさ後にながしていたスクアーロ。
しかし、その認識は甘かった。
いい加減の沈黙の後、携帯がまた振動したのだ。
「なんだっつーんだオイ」

『ウザっ!キモッ!
お前自分のキャラ見てうてよな〜( ̄∇ ̄;)』

めっさ引かれとる!
密かにショックを受けたスクアーロが涙目になりながらまた携帯を掴むと、丁度そのタイミングで上から石が降ってきた。ドゴッ。
「何やってるテメエ仕事しろ」
「………うう」

 


 


旦那の会社は怪しい会社なので、少なくとも週休二日制ではない。
たまの平日にポッと入った休みの日。
朝からパジャマのまま布団でごろごろしていると、旦那がサクサク起きていた。
「メシだぜぇ!」
「眠いんだけど…」
「起きろ低血圧。お前は貧血症のOLか」
「眠いんだよ〜昨日遅くまでゲームやってたから」
「うぉぉい!」
半分引きずられるようにしてダイニングへ行くと、既に朝食の用意は調っていた。
しかもツナがいつも用意するのは簡単な洋食メニュー………パン、卵、ベーコンやサラダなのに、スクアーロが作っていたのは和食である。
みそ汁、煮物、焼き魚、浅漬けまで。
「うわー美味しそー」
「まあな!」
腰に手を当て、ふんぞりかえって得意そうにハハハと爆笑している旦那にツナは容赦なく茶碗を突き出した。
「メシ」
「お前がいうのかよ!」
「朝からテンション高いねー……こっちはもうグダグダなんだけど」
「お前はいつもグダグダじゃねえか」
「うん」
比較的そうだな、とツナはあっさり認めた。
旦那もそれで当たり前と思っているフシがあるので、特にどうということはない。
噛み合っていないわけではない夫婦である。



さて、朝食も終え、渋るツナに顔を洗わせてから旦那は宣言した。
「買い物に行くぜぇ!」
「えっ、こんな朝っぱらから」
「もう10時半だろうが」
「朝だよ………あんた送り出してから俺はもう一眠りベッドの中の時間帯だもん」
「あーそーかい」
ふらふらふよふよしているのは低血圧というより怠け者なだけ、の奥さんに甲斐甲斐しく服を着せてやり、身支度を整えて、スクアーロは玄関先で靴を履いた。
「うお」
ガクンと頭が後に仰け反る。見ると、ツナが無言でもくもくとスクアーロの長髪をゆるい三つ編みにしている。
旦那のやたらサラサラキューティクルツヤツヤの髪が、自分の頓狂なくせっけに対比して見事すぎるので、その対策である。
「邪魔なんだもん」
表向きはその理由だ。
でも少しは、旦那の髪を弄る時間が好きなせいかもしれない。
そして旦那も、奥さんに髪を梳いて貰ったり編んでもらうのが好きだ。
大人しく待っていると、背中にトンと温かい感触が触れた。

「………スピー」
「う゛ぉぉい寝るなてめえー!寝るんじゃねえ―――!」


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